転送機能を使うユーザーが挙げる一番の不満は、料金面の問題です。

従来のビジネスフォンで転送機能を使う場合は、オプションになるため、500～1,000円程度の追加料金を支払う必要があります。

一見、安く見えるかもしれませんが、ビジネスフォンは７年リースであることが多く、トータルで見ると数十万円～数百万円の大金で課金していることになります。

そして、転送電話は、事務所の電話機から転送して転送先の端末に電話をかけているので、通常の通話料金が発生してしまいます。携帯で受け取る場合は固定電話から携帯電話にかけていることと同じですので、１分あたり約20円と割高な通話料金となってしまうのです。

「事務所やオフィスに普段からあまり人がいない」「出先の社員に対して転送機能をよく利用する」といった会社の場合、月々の通話料金がかなり高額になってしまうことがあり、悩みの一つとなっているようです。

こちらは機能面での不満です。

従来の転送機能では転送された電話を携帯電話で受ける際、相手の電話番号が表示されるだけなので、それが転送電話であるかは分かりません。

そのため、携帯で転送電話を受ける人からすると会社の電話かプライベートの電話か分からない状態で出なくてはいけません。本来ならば「株式会社○○の××です」と応対したいところ、「もしもし…？」と出るしかないというのが実情です。

携帯電話に転送された電話番号に外出先から折り返し電話をする場合、会社の固定電話番号で相手に通知することはできず、個人の携帯電話番号で相手に通知して電話をかけることになります。

信用がない番号で電話をかけることになるので、相手側からすると「○○社の人」とは分からず、「分からない携帯の番号から電話がかかってきた」となってしまうというわけです。